SAN MARINO

 ェネチアからサン・マリノに向かう道中,空はどんより曇っていた。1時間半ほど高速道路を走って,バスは農村部にあるパーキングエリアに入った。カプチーノでも飲むか。そんなつもりでバスを降りた。

 イタリアでは,量にもよるが,カプチーノは2000リラから4000リラ。日本円にして120円から240円ほど。高速道路内の売店では,たいてい2000リラで飲める。トイレに寄って熱を放出した後では,体を暖めるには絶好の飲み物だ。ちなみに,トイレは有料で500〜1000リラ取られる。

ホシムクドリ

 かし,トイレに行く前に,売店のすぐ横の木に鳥のシルエットを発見してしまった。ムクドリのほどの大きさで,もちろんスズメではない。こうなると,もうトイレどころではない。

 望遠レンズでのぞくと,ホシムクドリだとわかった。当然,写真を撮ろうとするが,位置が高く枝が邪魔して撮れそうにない。しっかり見えるところに移動しようとしたら,売店の屋根の天辺に逃げられてしまった。

 出発時刻ぎりぎりまで待って,ようやく低いところにいるホシムクドリを見つけた。少ないチャンスをなんとかモノにしなければ……。焦りが生じて手ぶれの連続。曇り空でシャッタースピードは15分の1秒くらい。10枚ほど撮って,なんとか写っていたのはこの1枚だけだった。

サンマリノ共和国

 ン・マリノはイタリアの中にある共和国。そそり立つ岩山の上にある。

 中腹の駐車場でバスを降りてからは,雪が凍りついた坂道を歩いて登る。岩山の一番上にある砦に行くと,冷たい風がビュウビュウと吹きつけていた。(右は砦の窓から見た風景)

 この風では鳥は無理かな。そう思っていたら,砦から出たところで,道を横切った鳥がいた。これはなんとかなるかもしれない,そう思って,できるだけ早く駐車場に下りることにした。幸い,ツアーのメンバーの女性陣は,少額を払うだけでパスポートにハンコを捺してもらえると聞いて,出入国管理所が開くのを待っていた。この時間を使わない手はない。

ハシブトガラ 車場に着く直前に,飛んでいる小鳥を見かけた。飛んでいった方向に行くと,登るときには気がつかなかった路地の奥にある民家の庭に,柿の木があった。そこにはウグイスのような鳥(未確認)やシジュウカラが来ていたが,写真が撮れたのはハシブトガラだけ。

 そこで粘っていたら,もっとほかの鳥も撮れたと思うが,出発時刻が迫っていて,何度もバスの様子を見に行かなければならなかった。バスと柿の木を何往復しただろうか。これが観光ツアーの中での鳥見の辛いところだ。

 もうそろそろ危ないな,とバスに向かう途中,駐車場のマツの木の枝を飛び移る鳥を見つけた。薄暗い枝の中なのでよく分からなかったが,写真を見ると,どうもクロジョウビタキの若鳥か雌のようだった。背中としっぽが見えるのを撮りたかったが,バスの出発には勝てなかった。

クロジョウビタキ

次はポンペイ


イタリア雑感4
高速道路 イタリアの高速道路は AUTO STRADA と呼ばれ,全国の主要都市を結んでいる。直線が多く眠くなりそうだが,道路にはみ出しセンサーが設置されていて,居眠り運転による事故を防いでいるそうだ。排気量によって制限速度が分けられていて,小排気量車やトラックは低めに設定されている。しかし,そうでなくともあまり飛ばす車はいない。以前は制限速度がなかったそうだが,200km/hオーバーで走るフェラーリを想像していたのに肩透かしを食った感じ。テレパスと呼ばれる自動料金支払い装置は,料金所を簡単にすり抜けられてなかなか便利のようだ。
日本語 旅行中に入ったレストランやドライブイン,土産物店では,ほとんど日本語で用が足りた。もちろん,旅行会社がそういう店に日本人客を連れて行くからだろうが,英語のほうがかえって通じないくらいで,日本人客がいかに多いかが分かる。ほかの客が行きそうにない本屋に入って,鳥の図鑑を探そうとしたら,日本語はもちろん英語も伝わらないことがあった。自分の英語力がなかったからかもしれないが……。とにかく,買い物や食事に関しては,まずは日本語でしゃべって,伝わらなければ英単語を並べてみればどうにかなる感じだった。