ROMA

 国の日,夕刻の飛行機で帰ることになっていて,午後4時過ぎまで自由時間になっていた。ローマ市内の観光に行く妻と子とは別行動,一人でホテル周辺を回ることにした。(実のところこれを唯一の楽しみにしていた。)

 ころが,朝起きてみると,無情にも外は雨。朝食が終わったらすぐに鳥見を始めようと思っていたのに……。少し様子を見たが,止む気配はない。結局,観光に出かけるツアーメンバーが乗ったメルセデスベンツ製のマイクロバスを見送ることになってしまった。

ハシボソガラス?

 が止むのを待っていても時間が過ぎるだけなので,とりあえずホテルの周りを見ることにした。最初に行ったのは,ホテルのすぐ横の空地。前日に白黒二色に見えるカラスがたくさんいた。

 カラスは期待通りいた。地面に降りて何やら食べている。しかし,さすがにカラス,こちらの姿を見るとすぐに飛んでしまう。そこで,空地に停めてあった車の陰に隠れるようにして接近。なんとか写真を撮る。

 このカラス,イタリアで買った図鑑を見ると,伊名 Cornacchia grigia 学名 Corvus corone cornix 英名 Hooded Crow となっている。これをネット上で調べてみたら,Corvus corone(和名はハシボソガラス)までは出ているが,亜種までは出ていないので正確な和名が分からない。(ご存知なら教えてください。)ちなみに,全身黒色の Cornacchia nera 学名 Corvus corone corone とはほとんど棲み分けているようで,両方ともみられるのはイギリス北部とイタリア・スイス国境付近だけのよう。日本にいるハシボソガラスは学名 Corvus corone となっているけれど,黒いほうは同じなのかどうか……。

これは何?

 き地の奥はどうやら修道院らしく,尼さんの格好をしている人が出入りしていた。その修道院の生け垣(といってもかなり高い木が植えられていた)に続く鉄条網にとまったのがこの鳥。広がった白い尾がとても目立つ鳥で,どこかで見たような気がするけれど,図鑑には載っていなかった。

 雨模様で,暗く,これ以上写真を大きくしてもボケボケになってしまうが,全体的には灰色,目の下側はやや淡色,嘴は肉色,脇には黒っぽい縦斑がまばらにあり,背中は淡褐色に黒い縦斑,脚は橙褐色で,尾は末端に行くにしたがって広がっていて上から見ると白色になっている。大きさはカワラヒワくらい?

 何でしょう?カゴ抜けかな?

 の空地から,その下に広がる農地にかけてでは,クロジョウビタキがかなりいた。雌が多かったがわずかに雄もいて,何とか写真を撮りたかったが,残念ながら逃げられてしまった。当然変な鳥とクロジョウビタキの雄が再び現れるのを待っていたのだけれど,農地から大きな白い犬が近づいてきてワンワンとほえ始めた。ここは修道院のそば,しかも,イタリアはパパラッチの本場なので,不審人物と思われても困る。(イタリア語で問われても弁明のしようがない。)しぶしぶそこを離れることにした。(現に,その後で散歩中の現地の人がけげんそうな顔で話しかけてきた。たどたどしい英語で答えたが通じないので,さらにたどたどしく「Ucchelli, Ucchelli!」と言ってなんとか納得してもらった。)


これは何2 の後は,ホテルの反対側,団地との間にある公園内を歩くことにした。その公園は団地から農地にかけての斜面を利用したもので,細長く,幅は広いところでも50mあるかないかなのだが,鳥はとにかくたくさんいた。クロウタドリとヨーロッパコマドリは掃いて捨てるほどいたし,ほかにミソサザイアトリエナガ,クロジョウビタキなども現れた。

 薮から現れたこの鳥がまた分からない。大きさはヨーロッパコマドリより小さい。眉斑と過眼線がある。体の下側は細かい斑紋がある。頭の大きさに対しての目の大きさはコマドリよりも小さく,ウグイス科の鳥に見えるのだが,図鑑を見てもはっきりしない。

ヨーロッパカヤクグリ

 テルから300mほど離れたところでは,公園と農地の間に荒地があった。その空地に下りていくと,草原からたくさんの鳥が飛び立った。アオカワラヒワだった。その場所には,クロジョウビタキ,ニシノビタキ,ホシムクドリがいて,アオカワラヒワに交じってゴシキヒワも結構入っていたが,傘を差さなければならないほど雨が強くなっていたので。写真は全く撮れなかった。

 ろそろホテルに戻らなければならないというころ,くぼ地の枯れ草をつつく2羽のアオガラを見つけた。傘を差しながら7〜8枚写真を捕ったが,手ぶれ以前に鳥の動きを止めきれず,どれもブレてしまっていた。

 そのすぐ後に同じくぼ地で見つけたのが,ヨーロッパカヤクグリだった。枯れ枝にとまったところをなんとか撮ったが,鳥の姿がなんとか分かる程度。

 ローマの雨は,冷たかった。

次はまとめ


イタリア雑感6
ワインと水 飲めないわけではないけれど,日頃は晩酌もしたことがない自分にとって,昼食からワインを飲むなどということは考えもつかないことだった。そのくらい,毎回と言っていいほど,朝食以外の食事にはワインがつきものだった。銘柄にこだわらなければイタリアで飲むワインはとても安い。ジュースやコーラとあまり変わらないほどだ。
 イタリアで食事時に飲むのはワインか水。コーラやジュースはもちろん,ビールさえ料理の味を落とすのでよくないと言う。それで味が落ちるほどの料理は出なかったが,その言は納得できる。今回は肉料理は少なかったので白を飲むことが多かったが,慣れるにしたがってないと物足りないような気になったものだ。
 一方,水のほうはというと,レストランではミネラルウオーターを頼まなければ出てこない。では,普段飲む水はどうしたかというと,ホテルでは水道の水を飲んでいた。ヨーロッパでは水が硬くて日本人には合わないと聞いたが,ツアーコンダクターに言われてイタリアの水道水を飲んでみたが,日本の水道水よりはよほどうまくて,腹をこわすこともなかった。昔は日本の水は世界一だなどと聞かされていたが,まさに前世紀の話になってしまったと感じた次第。