| CAIRO 3 |
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朝7時にベランダのカーテンを開けると,カイロの街はいくぶん朝もやに霞んでいたが,ガラス戸を開けた途端に,ラムセス・ヒルトンの13F(実際には,L,R,P,1,2……となるので16階に当たる)にあるこの部屋にまで喧騒が飛び込んできた。 |
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カイロタワーに着く直前の道の左右に,入り口の開いた公園風の林があった。しかし,よく見ると中にいる何人かの人たちは休んでいるふうではない。奥には温室らしきものもある。どうやら街中ではあるが農園のようだ。しばらくのぞいていると,鳥も動いているのが見えた。そこが何であるのか聞こうと思ったが,近くには誰もいない。黙って入ってとがめられると,言葉が通じないので弁明のしようがない。あきらめて,タワー方向に進む。 |
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このカンムリサギを最後に,エジプトでの鳥見は終わり。(いや,正確には空港の待合室に入り込んで飛び回っていたイエスズメが最後だが……。)カイロ空港では,心配していた搭乗の遅れもなく,沈みかけた太陽を見ながらの離陸となった。これまではあまり関心を持たなかった国,エジプトだったが,思いがけない鳥との遭遇もあり,また見知った鳥との出会いもあり,今までよりも身近に感じられるようになった。ありがとう,エジプト。そして,鳥たち。 |
| 鳥見事情 | 「エジプトは鳥見に適しているか。」と問われれば,答えは「YES」であり「NO」だ。 「YES」の理由は,砂漠の国という印象はあっても,さすがナイル川の恩恵は鳥にも与えられて,ナイルの水が行き届く範囲では鳥はしっかり,しかも日本よりよほど多く生息しているからだ。日比谷公園の芝生の上に何羽ものヤツガシラが降りていることを想像すればよい。 日本とエジプトでは都市の規模が比較にならないだろうと思ってはいけない。カイロ市は人口1600万人,しかも,人口はナイル川流域に集中しているから,人が住める土地での実質的な人口密度は日本より高いかもしれない。カイロ市は現在も膨張している。世界各地で土地の砂漠化が問題になっているが,ここでは砂漠を都市が侵食している。しかし,日本のようにコンクリートで覆ってしまうわけではない。都市部でも主要道路以外は舗装されていないし,砂漠地帯でも主要道路の両側は緑地化を進めている。ここでは,都市化はある意味で緑地化でもある。下手をすると,鳥から見れば日本のほうが環境が悪化しているかもしれない。 「NO」の理由。ひとつは鳥の種類の問題だ。エジプトの鳥は430種,そのうち留鳥は150種と図鑑にあったが,「Common BIrds of Egypt」に絵入りで載せられているのは105種。ナイル川流域と地中海沿岸,紅海沿岸に鳥見のポイントがあるそうだが,数百km離れて点在するから,そう簡単には回れそうにない。そして,どこかに絞れば同じ鳥ばかりを見ることになりそうだ。 それに,観光地での警備の厳重さから,治安,特にテロ問題がすっかり解決したわけではなさそうなので,注意が必要だ。また,軍事施設の近くではビデオや望遠レンズの使用は許可されていない。この軍事関連の施設というのがやたらに多そうで,空港はもちろん,ダム,橋,工場などもそれに当たるから,気をつけなくてはならない。ちなみに,持っていった双眼鏡は一度も使わなかった。(アラビア語の看板だけではそこがなんだかわからないし……。) そして,本文でも書いた,物売り,警官などがちょうど良いところで邪魔に入る。 各鳥見ポイントの,広い庭に水辺や樹木がたくさんあるホテルに泊まって,その庭を散策しながら鳥見ができれば申し分ないが……。 |
・・・・・・次はまとめ・・・・・・