City Beach & Lake Monger

オーストラリアの地図 10年ぶりのオーストラリア行き。例によって,言い出したのは女房殿。本当は一人で奄美大島に行くつもりでいたが,結局押し切られて同行することになった。しかし,今回は滞在3日間という,粟島行き程度の日程。果たして鳥なんか見られるのだろうか。

 しかも,今回はスタート前からつまずいた。荷物を持って駅の階段を登るのがいやで車にしたのだが,これが大誤算。首都高が大渋滞,一般道も大渋滞で,成田に着いたのが出発1時間前を切っていた。なんとか間に合ったものの,ドタバタと慌ただしい出発になってしまった。

 フライトは10時間弱。早朝のパース空港に着いたころには,狭い座席のせいもあって,体が固まっていた。入国手続きが終わると,建物の外に直行。伸びをした後にたばこを一服。これからバスに乗るのでしばらく我慢しなければならないと思うためか,いつもより時間をかけたような気がする。

ヒメテンジクバタン スは分宿するツアー客の荷物をホテルに預けるために,市内の数ヶ所のホテルに寄る。その途中で,バスが停まった道路の反対側の木の枝に鳥を見つけた。どうやらミツスイの仲間のようだが,判定はできない。それでも,市内の並木で鳥を見かけると,この先が少し楽しみになる。

 最初にバスを降りたのはシティ・ビーチ。ロットネスト島が見えるとかなんとか。しかし,海岸へ急ぐ人々とは別のほうに目が行った。海水浴客のためのシャワーがある芝生に,白いオウムが何羽もいたからだ。正体は,ヒメテンジクバタン( Western Corella:Cacatua pastinator)。これは,前にシドニーで移動中に見たが,一瞬だったのではっきりしなかった鳥だ。この目先がピンクに染まったオウムはどうやらマツの木が好きで,この後もマツがあればたいていいるといったポピュラーな鳥だった。右下は,マツの実をつかんで食べるヒメテンジクバタン。

 3羽の鳥がとまっているのはブランコだが,さすがにブランコでは遊んでいなかった。しかし,シャワーの鉄管の上にとまったところは至近で撮ることができた。(写真左下)


シャワーの上のお立ち台を仲間と争うヒメテンジクバタンマツの実をむさぼるヒメテンジクバタン

 メテンジクバタンと同じ芝生に降りていたのはイエガラス。ハシボソガラスそっくり。ちなみに,目が黒いカラスは,オーストラリアではこの1種だけ。ほかのカラスは,白か金色になる。

 また,同じ芝生にいたのが,ちょっとセグロセキレイ似のヨコフリオウギビタキ(Willie-wagtail : Rhipidura leucophrys)。Wagtail というと本来はセキレイのことだが,本当はFantails,オウギビタキの仲間である。尾羽を大きく開くことがないので,尾を振るだけのWagtailと呼ばれてしまったのだろう。セキレイみたいなきれいな声で鳴いていた。

イエガラスヨコフリオウギビタキ

マミジロカルガモ に訪れたのは,モンガー湖。「パースの中心部からそう離れないところにある淡水湖で,多くの水鳥が見られる」と,パンフレットには書かれていた。ここでの滞在は15分間。急ぎの市内観光だからしかたがない。下見のつもりで見るしかない。

 駐車場の杭にとまって最初に出迎えてくれたのは,ヨコフリオウギビタキ。次に芝生の上で待っていたのが,オオバンバン。そのバンたちをかきわけて水辺に向かう。市内観光の途中だから,時間はわずか。その間に,オーストラリアでしか見られないカモが見たい。

 しかし,まず目に留まったのが,マミジロカルガモ(Pacific Black Duck:Anas superciliosa)。これは,前回のオーストラリアでも,ニュージーランドでも見ている。しかし,カルガモとの違いを確かめるために一応写真を撮る。

 それで,どこが違うのかというと,顔の模様が一番違うと思っていたら,確かに過眼線がカルガモより幅広いが極端に差があるわけではなく,一番違うのは嘴の先端に黄色い部分がないことだとわかった。

カモたち を少し沖に転じてみると,水没した木の枝にとまったカモの群れがいた。その中に,見たいと思っていた2種のカモがいた。ミカヅキハシビロガモ(Australian Shoveler:Anas rhynchotis)とサザナミオオハシガモ(Pink-eared Duck:Malacorhynchus membranaceus)だ。どちらも,オーストラリアでは比較的ポピュラーなカモのようだが,初めて見る者にとっては興味深いカモである。

 ミカヅキハシビロガモは,形はハシビロガモ(Northern Shoveler:Anas clypeata)にそっくりだが,雄の色は単純で派手なハシビロガモに比べると地味な感じがしてしまう。そして,嘴の付け根近くに白い三日月模様がある。雌はよく似ていて両種を見分けるのは難しそうだ。

 サザナミオオハシガモは,実に特異な嘴を持っている。いったい何に使うのか,下側に小さなフラップが付いている。顔には目の回りの黒い三角形,その後端にピンクの耳羽があり,腹のゼブラ模様とともに,ほかのカモとの識別は簡単だ。

ミカヅキハシビロガモサザナミオオハシガモ

 あいが違うカモが1羽浮かんでいたが,これはクビワアカツクシガモ(Australian Shelduck:Tadorna tadornoides)。目の周りが白いので,これは雌。雄の姿は近くには見えなかった。

 ほかに,体を水につけて餌をとっているシギが見えたが,図鑑で調べてみたら,ムネアカセイタカシギ(Banded Stilt:Cladorhynchus leucocephalus)だった。ただし,胸に茶色のバンドがないので,どうやら幼鳥らしい。どこかに成鳥がいるはずだと,遠くを探そうとしたところで集合時刻。後ろ髪を引かれながらバスに向かった。

クビワアカツクシガモムネアカセイタカシギ

・・・・・・次はスワン川とフリマントル・・・・・・