鳥を見ませんかfor kids鳥好きの部屋

はじめに| 必要(ひつよう)な物は?| いつ,どこに行けばいいの?| さがしかたは?| こころがけたいこと| さいごに


  1. はじめに
     わたしたち人間は,たくさんの生き物といっしょにくらしています。
     でも,町にすんでいると,そういう生きものをあまり気にしないでいることが多いものです。ですから,動物というと,犬やネコのように人間がかっているものや,ライオンとかゾウ,キリンなどの動物園にいるものしか思いうかばない人もいます。
     今,地球があぶないと言われます。人間がべんりなくらしをもとめていろいろな物を作ったり使ったりしているうちに,空や海・川がよごれ,森がなくなり,いろいろな問題がおこってきています。そこに住んでいた生きものたちもどんどんへっています。ほかの生き物たちがすめない地球に,人間だけがへいきで住んでいられるはずがありません。おなじ地球にくらしている生きもののことを知ることは,わたしたち人間のこれからのことを考えるためにもたいせつなことです。

     生きものと言っても,いろいろいます。犬やネコのようにお母さんのおっぱいをのんでそだつ「ほ乳類」(ほにゅうるい)や,水の中にすんでいる「魚」,トンボやチョウなどの「昆虫(こんちゅう)」,そして,「鳥」。
     生きものを観察(かんさつ)するとなると,自然の中で生活する「ほ乳類」はふつう夜に動き回るものが多いのでさがすのがたいへんです。魚は水の中にいるので,観察するには水そうなどにいれるひつようがあります。これではほんとうの魚のくらしではなくなってしまいそうです。虫はわりあいみぢかにいますが,ちいさいものはさがしにくいし,冬はほとんどが活動(かつどう)をやめてしまいます。自然の中で観察するのもむずかしいですね。
     その点,鳥のばあいは一年中見ることができるし,双眼鏡(そうがんきょう)を使えばすぐそばにいるのと同じように見えます。自然の中で観察がしやすいわけです。もちろん,町の公園や学校の庭などにいることもありますから,それほど遠くまで出かけずに見られるのも鳥の観察のいいところです。
  2. 必要な物は?
    • 双眼鏡(そうがんきょう)
      • 7〜8倍のできるだけ対物(たいぶつ)レンズの直径(ちょっけい)の大きいもの。ただし,子どものばあいは,あまり重いもの大きいものは使いにくいでしょう。
        また,なるべく視野(しや…見えるはんい)の広いほうが鳥をさがしやすくなります。
        子ども用といっても,おもちゃのようなものやあまりに安い物の中には,目を悪くするものがあります。すこし高くても,カメラを作っているメーカーのものならだいたい安心できるでしょう。

    • 図鑑(ずかん)
      • 図鑑には絵のものと写真のものがあります。
        家で見て楽しむには写真のものもよいのですが,外で使うとなると,絵にくべつのしかたが書いてあるほうが役立ちます。
        日本野鳥の会(にほんやちょうのかい)発行(はっこう)の図鑑「フィールドガイド日本の野鳥」が,たくさんの鳥がのっていていいのですが,ちょっと重いので,同じ日本野鳥の会の「野外観察(やがいかんさつ)ハンドブック」(山野(さんや)の鳥・水辺(みずべ)の鳥の2さつ)が,いいかもしれません。

    • ノート・筆記用具(ひっきようぐ)
      • 鳥を見たら記録(きろく)をつけておきましょう。使いのこしのノートでもかまいません。
        鳥を見た日・時間・天気・場所・種類などをメモしましょう。その場で種類がわからない鳥は,大きさ,形,色,動きなどを書いておくことです。さらに,絵をかいておくと,あとで調べやすくなります。

    • 服装(ふくそう)
      • 長そで,長ズボン。日よけ,虫よけ,けがをしないため。

      • くつは運動ぐつやスニーカーで十分ですが,雨の後や,林の中を歩くときは長ぐつがいいでしょう。

      • ぼうしはかぶったほうがいいでしょう。日よけはもちろんですが,林の中では上から木の枝や虫などが落ちてくることがあります。

    • 持ち物(もちもの)
      • 夏は虫よけのくすりを用意しましょう。虫にさされたときの薬もあったほうがいいですね。

      • 雨具もお忘れなく。
        雨の日は出かけないほうがいいのですが,とちゅうでふってくることもありますから,おりたたみのかさやレインコートを用意しておきましょう。

      • 長い時間観察するときは,水とうも忘れずに。

  3. いつ,どこに行けばいいの?
     日本で見られる鳥には,
    • 留鳥(りゅうちょう)……日本で生まれてほとんどその場所をはなれない鳥
    • 漂鳥(ひょうちょう)……日本で生まれて,日本の中だけで移動(いどう)する鳥
    • 夏鳥(なつどり)……春になると南の国からわたってきてたまごをうみ,子そだてをして,秋には南へかえってしまう鳥
    • 冬鳥(ふゆどり)……冬になると北の国からさむさをさけてわたってきて,春になると北へかえってしまう鳥
    • 旅鳥(たびどり)……南から北(北から南)へわたるとちゅうできゅうけいに立ちよるだけの鳥
    • 迷鳥(めいちょう)……まよって日本に来てしまった鳥
     など,いろいろなものがいます。ですから,一年をとおしていろいろな鳥が見られるのですが,季節(きせつ)ごとに見やすい場所があり,見やすい鳥がいるので,関東地方(かんとうちほう)を例(れい)にまとめてみます。

    春なら

    木が多い公園・林4月〜5月キビタキ・オオルリ・ツツドリ・コムクドリ
    ムシクイのなかま
    山の林4月〜5月キビタキ・オオルリ・サンコウチョウ
    ムシクイのなかま
    田んぼ・池や川の岸4月〜6月ムナグロ・キアシシギなどのシギ・チドリのなかま
    アマサギ・チュウサギなどのサギのなかま
    ヨシキリのなかま ツバメ
    海岸・干潟(ひがた)4月〜6月ダイゼン・オグロシギなどのシギ・チドリのなかま
    ダイサギ・アオサギなどのサギのなかま

    夏なら

    田んぼ・池や川の岸6月〜7月サギのなかま ヨシキリのなかま セッカ・カワラヒワ
    カルガモ ツバメ
    山の林6月〜7月キビタキ・オオルリなどのヒタキのなかま
    ツツドリ・ホトトギスなど,カッコウのなかま
    コルリ・ビンズイ
    シジュウカラ・ヤマガラ・コガラなど
    高い山6月〜7月ウソ・カヤクグリ・イワヒバリ・ホシガラス
    ムシクイのなかま イワツバメ

    秋なら

    田んぼ・池や川の岸9月〜10月ムナグロ・キアシシギなどのシギ・チドリのなかま
    アマサギなどのサギのなかま
    木が多い公園・林9月〜11月エゾビタキなどのヒタキのなかま ツツドリ

    冬なら

    田んぼや川原12月〜3月ホオジロ・オオジュリンなどのホオジロのなかま
    ツグミ カワラヒワ タシギ
    タヒバリ・ハクセキレイなどのセキレイのなかま
    ダイサギ・コサギなどのサギのなかま
    チョウゲンボウ・オオタカ・ノスリなどワシタカのなかま
    川や池などの水面11月〜3月マガモ・オナガガモ・コガモなどのカモのなかま
    ユリカモメなどのウミネコのなかま
    カワウ カワセミ
    木が多い公園・林12月〜3月シメ・アトリ・マヒワなどのアトリのなかま
    シロハラ・アカハラ・トラツグミなどのツグミのなかま
    アカゲラ・アオゲラなどのキツツキのなかま
    ジョウビタキ・ルリビタキ・ウグイス
    アオジ・カシラダカ・シジュウカラ・ヤマガラ

  4. さがしかたは?
    • はじめは目で見つける
       鳥を見はじめたばかりの人は,双眼鏡で鳥をさがそうとします。これでは見えるはんいがせまくなってしまうので,かえってみつけられなくなってしまいます。はじめは目でさがすこと。それから双眼鏡をつかって見るのです。それも,いっかしょをじっと見るだけでなく,目で見えるはんいぜんたいを見るようにします。何かが動いたとか,木の枝がゆれたとか,そういった小さな変化(へんか)に気をつけていることがたいせつです。

    • 鳥の生活を知る
       鳥はその種類(しゅるい)によって,いるところがだいたいきまります。オオルリやキビタキは木の枝に,セグロセキレイは川岸の砂利(じゃり)の上に,ジョウビタキはひくい木の枝やかれ草の上にといったように。ですから,さがそうとする鳥の習性(しゅうせい)を知っていると,早くさがせるようになります。

    • だれかといっしょに
       一人でさがすより,おおぜいでさがしたほうが,目の数が多いだけ鳥もみつけやすくなります。ただし,にぎやかになってしまうと,せっかく鳥を見つけてもにげていくすがたしか見られなくなってしまいますので,気をつけて。

    • バードウォッチャーに声をかける
       鳥を見に来ている人がいたら,はずかしがらずにあいさつをしてみましょう。はじめは,「おはようございます。」とか「こんにちは。」と声をかけて,それから「○○を見にきたのですが,いますか?」「いまごろはどんな鳥が見られますか?」と聞いてみると,たいていの人がおしえてくれると思います。じぶんだけでさがすよりもたくさんの鳥に出会えるでしょう。
  5. こころがけたいこと
     バードウォッチングは野生(やせい)の鳥の生活をのぞき見させてもらうわけですから,鳥のことを考えてあげなければなりません。
    • 鳥をおびえさせない。
       野原や林の中を歩いていくと,とつぜんとび出した鳥がにげていくことがあります。こちらもびっくりするのですが,鳥はそれいじょうにおどろいたはずです。ただ,鳥にとってにげるのは自然の行動で,人間だけでなく,犬がネコが近づけばやっぱりにげるのです。ですから,鳥がにげることそのものは,そんなに大きなもんだいではありません。
       もんだいなのは鳥がにげられないときにおどろかしてしまうことです。たとえば,たまごをだいたりひなをそだてているときは,親の鳥は子どもをかばおうとします。それをさらに近づいていくと,親が巣(す)をすててしまうことがあります。のこされたたまごはひなはどうなってしまうか,わかりますね。
       それから,いくら見たいからといって,しつこくおいかけまわすのもよくありません。鳥がくらしているところからいなくなってしまうこともあります。こちらがじっとまっていると,鳥のほうから近づいてくることもあります。やさしいきもちで見たいものですね。

    • 鳥がくらしている場所をこわさない。
       鳥は,それぞれ自分のくらしにあった所で生活しています。巣をかまえるところ,えさをとるところ,やすむところなど,鳥にとってとてもたいせつな場所なのです。木や草むらがなくなってしまうと,鳥はそこで生きていけなくなるかもしれません。
      ひつようもないのに林の中や草むらにはいりこんだりすることもよくありません。
       公園や川にたくさんのごみがすてられているのをよくみかけます。鳥を見ようとする人はそんなことはしないと思いますが,気をつけたいですね。

  6. さいごに
     鳥を見ることそのものは,あぶないことではありません。でも,場所によっては,きけんをともなうこともあります。できるだけ,お父さんやお母さんなど,大人といっしょにいくようにしましょう。

     むちゅうになって鳥を見ているうちに,まわりが見えなくなってしまうことがよくあります。そうがんきょうをのぞいたまま歩くのはとてもきけんですからやめましょう。

     それから,そうがんきょうで太陽を見ると,目が見えなくなってしまいます。ぜったいにしてはいけません。

     林の中や近くには,きけんな虫や動物がいることがあります。
     アシナガバチは巣をたたいたりしなければめったにおそってはきませんが,スズメバチは人間が近づくと,それ以上近づかないようにおどしにやってきます。そのときはあわてずにそっとその場からはなれましょう。ぜったいにふりはらったりしてはいけません。スズメバチは,てきだとおもってこうげきしてきます。さされるとショックで死んでしまうこともあるきけんな虫ですから,気をつけましょう。
     また,「マムシに注意!」というカンバンが立っているところにははいりこまないようにしましょう。マムシというヘビはどくをもっています。あしもとの見えない草むらなどはとくにきけんです。
     田んぼの近くにいるヤマカガシというヘビにもどくがあります。このヘビは口のおくにどくのキバがあるので,大人がかまれることは少ないのですが,子どもはゆびをかまれることがあり,きけんです。
     野犬(やけん)にも気をつけましょう。また,公園で猟犬(りょうけん)などの大きな犬をはなしている人がいることもあります。ほんとうはつないでいなければいけないはずなのですが,ざんねんなことにきそくをまもらない大人もいます。犬だからといってあんしんはできません。気をつけてください。

     あんぜんに気をつけて,鳥の世界を楽しんでください。
  7. おまけに
    このページとリンクしている子ども向けのページです。たずねてみてください。
    KAISEIWeb 偕成社(かいせいしゃ)キッズパーク
    子ども向けの本を出版(しゅっぱん)している偕成社のページです。「偕成社キッズパーク キッズパーク便利辞典(べんりじてん)」というコーナーに,このページをしょうかいしてもらいました。これからも月ごとにテーマを決めて,子どもや保護者(ほごしゃ)に役立つページをしょうかいしていくそうです。

    あそびの島(しま)
    横浜市(よこはまし)周辺(しゅうへん)で活動(かつどう)しているボランティアグループのページです。子ども向けの工作(こうさく)・リクレーション活動(かつどう)や野鳥(やちょう)の巣箱(すばこ)かけによる自然保護(しぜんほご)活動を紹介(しょうかい)しています。

    野鳥と教育〜鳥を学ぼう〜
    ガンがやってくるので有名な宮城県(みやぎけん)の伊豆沼(いずぬま)やそこで見られる鳥たちを紹介(しょうかい)しているページ。「野鳥(やちょう)を学ぶ」では,写真をみたり鳥の声を聞いたり,鳥の本について知ることができます。


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