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「バードウォッチングって,どこが面白いの?」
周りの人にそう聞かれると,私は答えに窮してしまいます。面白いからやっているのだけれど,どこがと言われると何と答えていいのか自分でもよくわかりません。 フィールドで出会うウォッチャーにも,色々なタイプの人がいます。とにかくたくさんの鳥を見るために,北は北海道から,南は沖縄まで,飛び回っている人。他の場所にはほとんど行かず,休みとなれば自分のホームグラウンドに入り浸っている人。写真を撮る人。ビデオを回す人。ただ鳥がいればそれで満足する人。一日中歩き回る人。ずっと一個所にとどまって,鳥の来るのを待つ人。えさを撒く人。巣箱をかける人。木を植える人……。 私の場合,鳥を見るようになったきっかけは,湖での釣りの最中に背中から私を見つめていたキビタキに出会ったことでした。薄暗い林の緑に浮かんだ黄色い胸にしばし釣りを忘れて見とれてしまいました。それからというもの,釣りをしながら気配を感じると振り向くようになりましたが,それまで気づかなかったのが不思議なくらいたくさんの鳥が私のそばに来ていたのです。枝でサーカスをするヤマガラやコガラ,太い木の枝に止まっていたヤマセミ。アカゲラやアオゲラのドラミング。未明の湖に響くトラツグミの声。5月の末にアカショウビンの声を聞いたときには,完全に釣りを忘れて探し回っていました。 それからは,釣りに行くときには必ず双眼鏡を持つことにしました。そのうちに望遠レンズを買ってカメラも持っていくようになり,今では鳥を見るほうがメインになってしまいました。 でも,見るだけでは物足りない私は,必ずカメラを持ち歩きます。たくさんの鳥を見たいという気持ちもありますが,「いいな!」と思った鳥のポーズを写真に収められればそれで一応満足できるのです。言ってみれば「フォトハンティング」です。もともと,釣りを趣味としていて,生き物を自分の手中に収めたいという欲求がありましたから,その延長線上で鳥の写真を撮っているのかもしれません。もっとも,釣りの場合は魚の口に針をかけるわけですから,どうしても魚にダメージを与えてしまいます。鳥の場合はそれに比べれば直接的な影響は少ないのですけれど。 人それぞれ,色々な形で楽しんでいます。ということは,面白いから見ているとしか言いようがないのかもしれません。 |
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しかし,鳥はいつでもいるというわけではありません。もちろん,スズメやカラスは一年中見られますが,スズメとカラスだけ見て満足できる人はそうはいないでしょう。いる時期にいる場所に行くというのが探鳥を楽しくするポイントのひとつです。
どんな鳥がいつごろ見られるかの一例として, 私がよく行くフィールドをフィールド案内で紹介しています。参考にしてください。 |
言ってみれば,バードウォッチングは一種ののぞきです。野生の鳥の生活をのぞき見させてもらうわけですから,鳥に対するそれなりの配慮が必要です。
……自戒を込めて
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